ずっとずっと、役所広司は世界的に評価されるべき役者だと思っていた。
だから彼が第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞に輝いたときは 『やっと』『そうでなくちゃ』って・・
PERFECT DAYS
日々の過ごし方は完全なるルーティンの平山さん。彼は都内のトイレ清掃員だ。
平日は同じ時間に起きてきっちり支度、缶コーヒーを手にお気に入りの音楽をカセットテープで聴きながら仕事に向かう。仕事終わりは銭湯、飲み屋で一杯、帰宅して読書。
就寝。
休日は写真の現像とコインランドリーで洗濯、ご贔屓の小料理屋で一杯。
愛すべき鉢植えの木々への丁寧な水やりは毎日の決まりごとだ。
毎日を全く同じように過ごしていても、人との出会いやちょっとした事件が 彩を添えて、その日その日の個性を描き出す。
公園のベンチでサンドウィッチを食べる時、 空を見上げると高くおおらかに天に向かって伸びた樹木たちの間から 輝く太陽が顔をのぞかせて、光がこぼれてくる。
その景色は、彼のお気に入りのオリンパスのカメラに収められるのだが
同じ場所から見ているのにもかかわらず、空や木々が織りなす自然の姿は日によって 微妙なニュアンスの違いを描き出す。
同じようで、違う日々。
その連鎖は静かなメロディーを奏で、時間が心地よく流れていく。 自分らしい、自分だけの、自分の好きな日々。まさにPERFECT DAYS !
私はルーティンが好きじゃない。変化こそが生きる喜びだから。
人はみな、違うね。それが人に魅せられる理由♡
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